明日香医院
吉村正のお産哲学 吉村正プロフィール

吉村先生のこんなしぐさはたまらなくキュート
次に、吉村正先生が、吉村医院の様子をスライドで紹介してくださいました。足助の山奥から移築した江戸時代の茅葺きの「古屋」の神々しいまでの美しさ、2年間の月日をかけて石原棟梁が建てた純粋和風建築の「お産の家」、そして、妊婦さんたちの野山へのピクニックの様子や、お産後の嬉しそうな家族の表情などが、ときに脱線やダジャレをまじえた、吉村先生特有の三河弁まじりの楽しい話術で紹介されました。スライドの中には、吉村先生のとっさの判断と処置のお陰で、胎盤早期剥離ながら一命をとりとめた母子や、足位の骨盤位ながら経膣自然分娩した母子のこぼれるような笑顔もありました。

さらに、私が、お産の家明日香医院の建物や室内、庭に咲く花などをスライドで紹介させていただきました。

聴衆に熱く語りかける吉村先生
スライド上映のあとは、私が聞き手となり、吉村先生に2万例のお産を見てきたからこそ到達されたお産哲学をご披露していただきました。吉村先生の脱線を防ぎ本論に迫ると意気込む大野に対し、先生がたくみな脱線術で対抗するという、ちょっとスリリングな、けれどなごやかで、楽しい1時間となりました。ときには先生のダジャレで、ときには本質的おもしろさのため、会場がどっと沸くこともしばしばでした。

対談の様子は宮崎雅子さんに撮影していただきました。その写真から、当日の楽しさを感じてください。

聴き入る人たち
今回の講演のサブタイトル「医療と文化のはざまで」に沿って話を進めたつもりですが、先生のお話は、あちこちに時空を越えて飛びました。そのため、現場にいらっしゃらなかったかたに、正確な内容をお伝えするのはなかなか困難です。

先生が再三主張されていたのは「お産はスピリチュアルなものである」「スピリチュアルなお産ができる女という生きものはすばらしい」「不必要な医療介入は母子のためにならない」「自然なお産によって女は生きものとしての自分を取り戻すことができる」「自然なお産をするためには、日々の生活そのものの中に自然な姿を取り戻してほしい」といったことでした。
「病院に行くから病気になる」「死ぬ子は死ぬ」という過激な発言も飛び出しました。それは一見過激に見えますが、人間の身体の真実を表現していると思います。

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