明日香医院
吉村正のお産哲学 吉村正プロフィール

ウィメンズプラザホール全景
対談の最後に、今年のお正月、私が吉村先生と電話でお話していて、爆笑、感動した話を披露しました。それは「お産は安全か」という遠大なテーマについてです。

それに対する先生のお答えは「こんなクルクルクルクル回っとる地球なんかの上に乗っかっとってからに、お産が安全であるはずがない。地球から落っこちないだけでも感謝せよ。だいたい、あんなめちゃくちゃなことをして楽しんだ結果(筆者注:セックスのことです)妊娠したのだから、その先のお産が安全なわけがない」でした。お産は自然なもの、自然の中には異常が必然的に含まれる、したがってお産を100%安全にすることなどできない、そういう自明の理をわかりやすく説いてくださっているのです。

眠ってしまった坊やを抱えホールの隅から場内を見守る
会場からの質疑応答も楽しい時間でした。予定日まであと1週間という明日香医院の妊婦さんのパートナーが「残る1週間、夫は何ができますか」と問えば、「夫は奴隷のように妻につくしなさい」と先生は答えました。そして、ちょうど1週間後の日曜日、ゆっくりとした進行でしたが、無事安産で男の子が生まれたことをご報告します。

会場からの質問も和気あいあい
また、質問への答えの形で、6月15日の北海道講演会のあと、北海道で7000坪の土地を提供するから、そこに診療所を建ててほしいという要望があったことも披露されました。そして、現在の吉村医院にそんな余力はないけれども、ひとつの端に産院、もう一方の端にホスピスを建て、生まれることと死ぬことが同じように大切であることを実践できる場所が作りたいという先生の願いが語られました。

講演会の最後は、吉村先生がご自身で撮影された里山の写真を中心にスライドショーの形でご覧いただきました。吉村自然流の写真はプロの宮崎さんも驚くほどの腕前です。最後の1枚は航空機から撮影したという沖縄の海と雲の幻想的な光景でした。

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