明日香医院
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【講演要旨】 『安産のために』
はじめに
当院のお産
太らないこと、歩くこと
おわりに
つぎに、分娩のリスクや帝王切開率を上昇させる要因として、骨盤位がある。当院では、骨盤位は外回転術にて頭位に直し、その結果骨盤位分娩はない。これはおおむね妊娠28週頃より取り組む。骨盤位分娩をなくすことは、妊娠中毒症の予防と同様に、予防的安産法だと考えている。

早産を減らすことは、新生児期初期の母子分離を防ぐため、重要である。当院で早産が少ない理由は、冷えの予防などの生活指導に力を入れていること、妊娠中期にGBS培養および治療をしていることがあげられよう。過期産がない理由は、妊娠中の運動の結果、子宮頸管熟化が良好なためと考える。

お産は可能な限り待機的にお世話するが、体重管理と運動の結果、当院の分娩所要時間は教科書的な経過に比べ速い場合がほとんどである。つまり相対的に安産である。

お産後は直後から母児同室同床である。赤ちゃんが泣くたび乳首を含ませる。飲みつきにくい乳首や、おっぱいを飲むのが下手な赤ちゃんもいるが、スタッフが授乳のたびにつききりでお世話する。新生児黄疸に対しても、ビリベッドを用いることでお母さんの隣で光線療法が可能となる。退院は3日目と早いが、この時点で全員が直接哺乳可能になっている。その後1ヶ月健診までは、おっぱいや授乳の様子を見ながら、必要な場合にはしばしば来院していただき、乳房マッサージを含むこまめなケアを行う。
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