明日香医院
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産婦診察
はじめに
当院の特徴
入院時診察の実際
その後の診察の実際
おわりに
入院時診察の実際

1. 妊婦の把握
最小の時間で最大の情報を得るため、診察者は健診などで得られている情報をあらかじめ把握していることが望ましい。産徴の電話連絡を受けたとき、妊娠中の経過に加え、自宅からの距離や、経産婦であれば前回の分娩経過は重要な情報であり、また産科的には些細に見えていた精神的要素が、分娩経過では重要になることもある。

当院では妊婦ごとの受け持ち助産師制度は取っていないが、施設規模が小さいことから、外来通院中にほとんどの妊婦は助産師全員と接し、顔見知りとなっている。また毎週のミーティングでは、満期の妊婦やリスクのある妊婦について、全員で情報を共有する。このようにスタッフ全員が、それぞれの妊婦をイメージできる状態でお産を迎える。

2. 入院指示
ほとんどの場合、妊婦からの産徴の電話連絡で、お産の過程が始まる。入院時診察はこのとき始まっていると言ってよく、電話対応は重要である。この際、家族を介さず、直接本人から話を聴くことが、正確な情報を得るために大切である。

初産の場合など、産婦は緊張や不安からすでに平常心でないことも多い。着信音への素早い応答は、待つ時間の不安を軽減する。また事前に産婦の情報を得ていれば、診療録を出す時間を待たず、その人に即した会話に入ることができる。的確な質問を交えつつ、最短時間の問診で判断することは、産婦のために必要な配慮である。

当院では、診療時間内は受付担当者が電話を取るが、直後に助産師に交代する。時間外は助産師が直接電話を取る。応対する助産師は、電話で話しながら診療録を取り出し、記載事実を確認し、記録を取りながら対応する。
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