明日香医院
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自由な体位での分娩進行
はじめに
スムーズな分娩進行とは
「自由な分娩体位」と分娩進行
当院における分娩の実際
当院のデータにおける検討
おわりに
スムーズな分娩進行とは

スムーズな分娩進行とは、具体的にどのような状況を表すのであろう。

まず、経膣分娩であって、分娩第1期、2期とも遷延せず、陣痛促進剤による分娩誘発や促進がなく、吸引・鉗子分娩など器具による急速遂娩を要さず、会陰切開や裂傷の少ないものといったところであろうか。

「自由な分娩体位」というとき、狭義には、分娩第2期の前半あるいは後半から、児娩出までの体位のことをさす。通常の分娩介助法においては、この間、すなわち陣痛室から分娩室に移動してのち分娩まで、分娩台上で仰臥位に固定される。これに対して「自由な分娩体位」では、分娩台上か否かを問わず、この時間を仰臥位以外の姿勢で過ごす。

さらに広義には、分娩経過全体、すなわち、分娩第1期および2期を通して、仰臥位以外で過ごすことをさす。しかしながら、分娩第1期を仰臥位に固定して管理する施設は、まれではないか。もしあるとすれば、分娩第1期から娩出まで連続モニタリングをする目的で、母体を固定している場合であろうか。けれども、もう少し広く考えれば、分娩第1期を相部屋の陣痛室で過ごす施設はあり、仰臥位に固定されないまでも、ベッド上に拘束され、やむをえず横になって過ごすことはあろう。
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