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> 自由な体位での分娩進行
はじめに
スムーズな分娩進行とは
「自由な分娩体位」と分娩進行
当院における分娩の実際
当院のデータにおける検討
おわりに
したがって、狭義における「自由な分娩体位」が、分娩進行に及ぼす影響を推論すると、帝王切開、急速遂娩、会陰切開の減少、会陰裂傷の発生率や程度の減少、分娩第2期所要時間の短縮などであろう。さらに広義のそれは、帝王切開、陣痛促進の減少や分娩第1期時間の短縮であろう。さらに拘束されず、自ら動いて産む意識を持つことの精神的影響は計り知れないと考えるが、本稿では触れない。
本来は上記項目について、自由な体位の分娩と仰臥位分娩の比較・検証を行いたい。しかし、当院では仰臥位分娩はほとんどなく、当院内のデータによる比較・検証は不可能である。
また、仰臥位分娩を主にする他院との比較も困難である。なぜなら、施設間で母集団に違いがある。さらに、例えば帝王切開についても、そもそも帝王切開の適応は多岐にわたり、主たる適応や帝王切開率も施設ごとに著しく異なる。急速遂娩、会陰切開、陣痛促進剤使用などの適応や比率も施設間に大きな差がある。数字の比較をしても、分娩体位による差であると検証できない。
そこで本稿では、「自由な分娩体位」のみを実践している当院において、上記の項目はどの程度の数字か、体位による差はあるか、などについて述べる。
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