お産はいのちの営み
子どもをかわいがる力
当院のお産
太らないこと、歩くこと
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当院のお産
当院は医師1名と助産婦3名の小さな産婦人科医院です2〜4)。板張りの分娩室には、分娩台はありません。赤ちゃんは布団の上で、四つん這いや側臥位で生まれます。分娩室に隣接したお風呂で生まれることもあります。手術室はなく、帝王切開が必要であれば搬送します。
この小さな産院を始める以前の2年間は自宅出産のお世話をしていました。以来約3年間、総計190人の赤ちゃんが産まれました。190例の内訳は、自宅出産の2年間で40例、その後150例です。190例のうち帝王切開はなく、吸引分娩が1件です。この急速墜娩の1例は、胎児心拍数モニタリングにより児の低酸素血症を疑ったもので、会陰切開もこの1例のみです。その結果、赤ちゃんに新生児仮死はありませんでした。また、破水後時間がたって感染兆候が出た場合、分娩がきわめて遷延した場合など、陣痛促進剤による誘発や促進例があります。割合としては初産婦さんのみ、その数%程度です。妊娠経渦中の母体搬送は妊娠33週の破水1名で、1週間後搬送先で経膣分娩となりました。分娩時の緊急母体搬送はありません。
早産および赤ちゃんの予後について述べますと、190例のお産のうち、致死的奇形を承知の上でお受けしたお産が2例あり、いずれも早産となり、赤ちゃんは亡くなっています。このほかの早産は35週台が4名、36週台が4名です。出産後の赤ちゃんの搬送は35週の早産のうち1名など計4例あり、いずれも予後は良好です。過期産はありません。
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