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> 自由な体位での分娩進行
はじめに
スムーズな分娩進行とは
「自由な分娩体位」と分娩進行
当院における分娩の実際
当院のデータにおける検討
おわりに
転院とは、分娩開始以前にハイ・リスクと判断し、紹介転院の場合をさす。6例すべて初産で、5例が胎児適応、1例が母体適応であった。転院週数や転院後分娩までの日数によらず、全例が帝王切開の転帰となった。もちろん、これらの帝切は、分娩体位とは何ら関係がない。
搬送とは、分娩開始後、あるいは、妊娠34週以前の前期破水のため、分娩は開始していないものの搬送した場合をさし、計6例であった。うちわけは前期破水が3例、うち経産1例で、いずれも経膣分娩となった。残る3例はすべて初産、胎児心拍数モニタリング異常による分娩第1期の緊急搬送例であった。原因として子宮内感染症が考えられた2例は帝切、残る1例(症例4、子宮口9センチで搬送)は経膣分娩となった。
450例に転院・搬送例12例を足した462例における帝王切開は8例、1.73%、しかし、初産に限れば、270例中8例で3.0%、経産は192例中ゼロである。なお、帝切例中高齢出産は2例であり、今回のデータに関する限り、高齢出産で有意に帝王切開率が高いとは言えない。
分娩体位と関係するのは、陣痛発来後の帝王切開例である。すなわち、計453例中2例であり、帝切率は、0.44%、初産に限れば0.76%である。これらの帝切率は、相対的に低い数字であろう。このことと分娩体位の関係は後節で論じる。
なお、前回帝切例や巨大子宮筋腫合併例は、原則として分娩そのものをお受けしていない。また、骨盤位分娩例は、外回転術などにより頭位に直しているためない。したがって、前回帝切の反復帝切や骨盤位による帝切例はない。
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