明日香医院
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骨盤位外回転術−私たちの実践 無理な力を加えない、早めの週数での外回転術
はじめに
骨盤位分娩と帝切
外回転術施行とその理由
当院における骨盤位外回転術の時期と方法
外回転術の成績
考察
まとめ
しばし試みても、おしりがうまくはずれない、回転しにくい胎向である、子宮収縮が強いなどの理由で外回転が難しいときは、決して無理をせず、日を改める。その際は、お腹の子どもに頭位になるよう頼む、十分な睡眠をとる、自宅で逆立ちする、ウテメリンを内服する、ツマヨウジを束ねたものや知念灸で至陰を刺激する、また、朝食抜きの腹腔が広い状態で午前中に施術するなど、状況に応じて工夫する。医院内や自宅での逆立ちだけで頭位に自然回転することや、胎向の変化のため容易に外回転できることなど、しばしば経験する。

外回転の週数が早いため、再度骨盤位に戻ることも少なくない。その際は、1週間以内に戻る確率が高いこと、戻ってから日が浅いほど再外回転は容易なことから、3〜10日間隔程度で胎位確認を行い、骨盤位であれば外回転することを繰り返す。胎位確認の間隔は、胎児の大きさと子宮の余裕、外回転の容易さなどにより個別に判断する。

なお、当院では、妊娠初期から通院できるかたのみ分娩をお受けし、また、外回転術施行のみの依頼はすべてお断りしている。
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