明日香医院
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骨盤位外回転術−私たちの実践 無理な力を加えない、早めの週数での外回転術
はじめに
骨盤位分娩と帝切
外回転術施行とその理由
当院における骨盤位外回転術の時期と方法
外回転術の成績
考察
まとめ
外回転術の成績

本稿では、調査期間内に妊娠初期より当院に通院していた妊婦のうち、産科的理由による転院搬送例も含め妊娠36週以降分娩となった単胎640例について、データを集計した。

640例の内訳は、初産356例(55.6%)、経産284例(44.4%)、このうち外回転術施行例、つまり妊娠中期以降一度でも骨盤位となった例は、初産のうち127(35.7%)、経産で111(39.1%)、あわせて238例(37.2%)と、約3人に1人の高率であった。初産、経産で施術割合に統計的有意差はなかった。このうち、ブリカニール筋注は35例(14.7%)、ウテメリン静注は5例(2.1%、全例ブリカニール使用後)であり、85%以上が子宮収縮抑制剤の必要がなかった。

同一妊娠に対する最も多い施術回数は10回で、これが3例あり、また5回以上の施術例が13例ある。逆に1回のみ施術は122例(51.3%)で、1人あたりの平均施術数は1.9回であった。施術開始の最も遅い週数、つまり妊娠中期以降ずっと頭位でその後初めて骨盤位となった最も遅い週数は33週6日であり、これ以降、新たな骨盤位の発生はなかった。逆に、複数回の施術のうち最も遅い週数は36週4日であり、これ以降、再度骨盤位となる例はなかった。この2例はいずれも頭位に修復された。

外回転時の児の回転方向は、前回りが多い。複数回施行例を含め前回りのみが145例(60.9%)、後ろ回りのみは39例(16.4%)であった。
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