明日香医院
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おっぱいの話
第1回 子育てはおっぱいから
第2回 おっぱいが出るしくみ
第3回 それぞれのおっぱい
第4回 乳腺炎
第5回 おっぱいが足りない
<その1>
第6回 おっぱいが足りない
<その2>
けれども、小さくてかわいらしいおっぱいのひとも、心配はいりません。こんな小さなおっぱいでも、大丈夫なんだなあと、こちらが感心するほど、乳腺はがんばって働きます。

いろいろなケースがあります。最近のケースでは、おっぱいが比較的小ぶりで、最初の2週間ほど、赤ちゃんの要求を十分に満たすだけの分泌がなく、赤ちゃんの体重が出生時を越えなかったことがありました。こんな場合には、分泌を促すようなマッサージも有効ですが、何より赤ちゃんに絶えず吸ってもらうことが大切です。このケースでも、週に2回ないし3回のマッサージでお手伝いしながら、絶えず赤ちゃんに吸ってもらいました。お母さんは本当によく頑張られましたし、ご家族も全面的に協力してくださったようです。食事もおっぱいの分泌を増やすようなものをとっていただきました。ひと月を過ぎた今では、分泌も増え、赤ちゃんの頬もおなかもふっくらしてきました。

また、「さし乳」というのでしょうか、形は小さくても、赤ちゃんに吸われると、すっと湧いてくるおっぱいだったりします。上述の方と同じような、あるいはもっと小ぶりのおっぱいでも、最初から赤ちゃんの体重が十分に増加するほど分泌が多いこともあります。

おっぱいもいろいろなら、乳頭の大きさや形も本当にひとそれぞれです。

とても大きな乳頭もあり、逆に小さな乳頭もあります。また、小さいだけでなく、短い乳頭もあります。陥没乳頭といって、乳頭の中心の乳管口が集まっているところがくぼんでいるおっぱいや、扁平乳頭といって、平らな乳頭もあります。固さもいろいろで、固めの乳頭もあります。いずれも、どちらかといえば飲みにくい乳頭です。
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