第1回 子育てはおっぱいから
第2回 おっぱいが出るしくみ
第3回 それぞれのおっぱい
第4回 乳腺炎
|
第6回 おっぱいが足りない <その2>
戸井口晃子 第11号, 17ページ, 2001
3.まれにおっぱいが足りないことがある
前回の続きです。ごくごくまれではありますけれど、本当に、おっぱいが足りないことがあります。粉ミルクの力を借りなければならないときです。
これは、おっぱいマッサージをすると、おっぱいの温かさや湧きかたでわかります。こういうときは、授乳の前後で赤ちゃんの体重を測定し、引き算をして、赤ちゃんが飲んだおっぱいの量を測ってみます。
けれど、おっぱいがよく出ていれば、こんなことは不必要です。また、少ないかもしれないからと、毎回測ったりすることは精神的ストレスとなります。おっぱいの湧きかたもかえって悪化してしまうので、家庭では行わないでください。
生まれて1週間も経つと赤ちゃんは1回の授乳で50グラム以上飲みます。ただし、前回お話ししたように、赤ちゃんのやる気や傾向によることもあり、単に量を測っただけでは判断できません。おっぱいの状態など、その他の情報も勘案して、湧く量が少ないとみます。
次に、飲んだ量が例えば10gだったら、あとどのくらいおっぱいが出るか搾ってみます。私たちは、おっぱいを搾ることを搾乳と呼びます。搾乳はおっぱいへの刺激にもなるので、湧く量が少ないときには役に立ついい方法です。少ない量でも徐々に湧く感じが出てきます。また、搾乳を飲ませると、赤ちゃんの体重が増えるので、結果として吸う力や元気もつきます。赤ちゃんの吸う力は体重に比例して増加するのです。体重が3000gを越えるころから、目に見えて吸う力も増すようです。結果として直接吸わせるだけで十分になることが殆どです。 |
|
|
|
 |
copyright © 2003-2011 birth house ASUKA, All Rights Reserved.
|