明日香医院
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おっぱいの話
第1回 子育てはおっぱいから
第2回 おっぱいが出るしくみ
第3回 それぞれのおっぱい
第4回 乳腺炎
第5回 おっぱいが足りない
<その1>
第6回 おっぱいが足りない
<その2>
2.おっぱいは出ているのに体重が増えないこともある
おっぱいが足りないときの見分け方として「赤ちゃんの体重の増え具合をみる」と書きました。ところが、おっぱいはたくさん出ていても体重が増えないことがたまにあります。

増えない理由は、陥没乳頭や扁平乳頭など、乳首が出ていなくてうまく吸いつかせられない、赤ちゃんがうまく吸いつけない、赤ちゃんのやる気があまりない、赤ちゃんがのんびりした性格(?)であるときなどがあります。赤ちゃん側の理由については、こういったことは産科の本にも助産学の本にも書いてないし、また客観的な評価は難しいのですが、生まれたときからずっと赤ちゃんを見ていると感じたり、わかることです。

こういう赤ちゃんには、体重が増えないからといって安易に粉ミルクは足しません。その子がやる気になるまで、生きていくためには飲まなきゃとでも思ってくれるまで、気長に付き合うことが最善の方法です。

こういうことは、最初から見ていないとなかなかわかりません。本屋さんに並んでいる育児書には、もちろんこんなことは書いてありません。また、初めて出産なさるかたは、「生まれたばかりの赤ちゃんに性格なんてあるの」と不審にお思いになるでしょう。でも、あるのです。性格というか傾向なのだと思います。

お母さんは、生まれたときから赤ちゃんをずっと見ていて、その子のことが一番理解できる人です。おっぱいを飲んでくれないときには、いらいらすることもあるでしょう。でも、これも赤ちゃんの個性です。明日香医院のスタッフも根気強くお付き合いします。あきらめなければなんとかなります。
3 / 3   第6回 おっぱいが足りない<その2>

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