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エッセイ
> 小さな「お産の家」で、私たちがめざすもの
はじめに
産科医になったわけ
お産の家
手術室はない
おわりに
お産の家
それでは具体的に、「お産の家」の紹介をしながら、私たちの実践についてお話ししたい。
「お産の家」は、産科医を志して以来、ずっと私の夢であった。お産のための家は、木立ちに囲まれ、地面にしっかり建った木の家でなければならない。自然で健康な家でなければ、自然なお産はできない。
東京は生まれ育った土地ではないが、理学部時代と勤務医時代を過ごし、人のつながりもたくさんあった。産科医としての将来を考えたとき、この地で開業する以外の道は思い浮かばない。そこでお産にふさわしい場所を探し求めて都内を歩き、半年後ようやくこの土地に巡り会った。
ここはのんびりした京王井の頭線の沿線にある。広い栗林に面し、23区内とは思えないほど、緑に恵まれた美しい土地である。初めてここに来た瞬間、これからずっと探してもこれ以上のところはないと確信した。お産の場所は特別な場所であってほしいという願いどおりの、私にとってはまるで夢のようにすてきなところである。
建築は藤木隆男氏にお願いした。私は7年前、氏の代表作品である小平市サレジオ学園の見学に伺って以来、藤木氏にお産の家を設計していただくことを夢見ていた。施工はすばらしいもの作り名人の方たちにお世話になった。縁に恵まれ、すべてがとても幸運であった。小さな木造の家でありながら工期約2年を要したが、時間をかけたからこそ可能であった結果に感謝している。
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自然なお産とおっぱいをめざして
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