明日香医院
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分娩形式はどのように変化するか

はじめに
お産の姿勢
お産の環境
おわりに

2.どんな姿勢が多いか
起きあがって産むことが、本来の分娩姿勢であることをおわかりいただいたところで、仰臥位産を行っていない当院の実際をお話する。私たちの小さなお産の家には分娩台や手術室はない。赤ん坊は板張りのお産の部屋の布団の上や、お風呂、あるいは出張介助の場合、自宅で産まれる。そこで、開業以来の200例の分娩体位を調べた。


図1 四つん這いで夫につかまる
(写真:宮崎雅子)

一番多いのが四つん這いの52%、ついで側臥位19%、さらに立て膝、スクワット、立ち産と続く。そして、セミファーラーは、たった2%であった。私たちは、産婦から姿勢を問われれば、身体を起こす方向で提案はする。しかし、経過が正常である限り、強制はしない。私たちが提案する姿勢がつらければ、産婦は姿勢を変え、産婦自身が納得のできる姿勢でお産になる。

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