明日香医院
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子育て親育ちの大きな環 (連載第7回)【番外編】子どもを選ばないことを選ぶ
松本美奈さんより
はじめに
《出生前診断とダウン症のこと》
《出生前診断をしない理由》
《ダウン症のあかちゃんとの出会い》
《赤ちゃんからの贈りもの》
《魂のレベルでは同じ》

質疑応答
私が勤務していたある病院では、35歳以上の妊婦さんには羊水検査についてお話しすることを医師間で取り決めていました。そんな経験もあって、開業直後は検査の説明をしていました。ところが、私たちの小さな診療所でそんなふうにお話すると、こちらは単なる情報提供のつもりなのに、相手は検査を受けることをすすめられていると勘違いしてしまいます。あるいは、信頼している医師からの話なので、ともかく一生懸命受け止めて、考えなければいけないと思ってしまわれるのです。これはすごく不当なことだと思いました。

妊娠には、さまざまな異常が起こりえます。流産だけでも2割以上、35週以下の早産は全国平均では5%ぐらいあります。だからたとえば、「300分の1」で線を引いて、その確率を超えて起こりうるすべての異常についてお話していたら、いくら時間があっても足りません。ところがダウン症については、たかが300分の1なのに、特別にお話をしなければならないというのは、とてもバランスを欠きます。訴訟されないためにそれをしているとしたら何て悲しいのだろうと思うようになりました。
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