明日香医院
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子育て親育ちの大きな環 (連載第7回)【番外編】子どもを選ばないことを選ぶ
松本美奈さんより
はじめに
《出生前診断とダウン症のこと》
《出生前診断をしない理由》
《ダウン症のあかちゃんとの出会い》
《赤ちゃんからの贈りもの》
《魂のレベルでは同じ》

質疑応答
《ダウンの赤ちゃんとの出会い》
4年前の早春、私たちの診療所で女の子が産まれました。ダウン症でした。春乃(はるの)ちゃんといいます。出生直後にそれに気づき、まず、私が動揺しました。ご両親から「妊娠中にダウン症だとわからなかったんですか」と言われたらどうしようと思ったのです。

幸い春乃には心臓の病気もなく、おっぱいを飲む力は少し弱いけれど、きわめて健康でした。勤務医のときは、子どもは新生児科が診てくれたので、産科医はあれこれ悩むこともなくすんでしまいました。春乃の場合も、新生児集中治療室(NICU)へ搬送する選択肢もありましたが、生まれたての赤ちゃんをお母さんから離したくないと思いました。

お母さんが赤ちゃんをかわいいと思うのは、ずっと一緒にいることから始まります。赤ちゃんにとっても、お母さんからいきなり引き離されてどこかに連れて行かれたら、とてもさびしい。それに、どうしてもお母さんのおっぱいで育ててほしいと思ったのです。

おっぱいは、ほ乳瓶と違い、吸いさえすれば飲めるのではありません。おっぱいを飲むのは咀嚼、つまり、あごの力で飲み下すことです。ちゃんとおっぱいを飲むためには、あごを動かさなければならない。この結果、脳にすごく近いところをしっかり動かすので、直接脳を刺激することになります。
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