明日香医院
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子育て親育ちの大きな環 (連載第7回)【番外編】子どもを選ばないことを選ぶ
松本美奈さんより
はじめに
《出生前診断とダウン症のこと》
《出生前診断をしない理由》
《ダウン症のあかちゃんとの出会い》
《赤ちゃんからの贈りもの》
《魂のレベルでは同じ》

質疑応答
大野:
難しい質問ですね。私が春乃を絶対に手離したくないと思ったのは、お母さんにくっつけておいて、お母さんが春乃をかわいいと思うようになるプロセスを全面的に支援したいと思ったからです。
また、花子ちゃんの話を聞いたとき、まず、早期の母子分離がよくなかったのではないかと思いました。早期の母子分離で余計お母さんが受け入れられなくなってしまったのではないかと考えたのです。それだけでなく、お母さんが育ってきた成育歴、パートナー、ご両親との関係はとても大きいように思います。

何より、お産が大事だと思います。自分で産んだ、自分の力で産めた、自分が納得できたというのは、自分の身体に対する自己肯定感になります。お産というのは女の人が変われる大きなプロセスなんですね。春乃ちゃんのお母さんは、春乃の妊娠中、初めての妊娠のすべてがとても心配というお母さんだったんです。ところが2回のお産を経て、こんなに立派になりました。

そんなお産をすると、子どもがかわいいと思えるのではないかと思います。かわいいと思うから育てられるんです。

新生児って面倒くさいですよね。24時間おっぱいにはりついて、いつもおむつがウンチやおしっこで濡れていて、泣くだけ。自分では何もしない。それなのに、そんなにかわいがってもらえるというのは、やはりかわいいからです。お母さんにかわいいと思ってもらえることがとても大事です。だからお産は大事です。

春乃はとてもかわいいけれども、何でかわいいかというと、愛されているからです。愛されている子は愛情のオーラを周りに放っていてかわいい。だからもっと愛されることができる。人を愛する能力というのは、最初に愛されることで育つのではないかなと思います。
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