明日香医院
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診療所はどう運営し、どう生き抜くか
はじめに
私たちのめざすもの
お産の家
外来スペース

リビング・ルーム
入院ゾーン
手術室を持たない理由
経営について
おわりに
建築は藤木隆男氏にお願いした。先生は藤木隆男建築研究所主宰の傍ら、母校である東京都立大学の助教授でもあられる。代表作品に、小平市のサレジオ学園および、サレジオ小・中学校などがある。私は、7年前サレジオ学園の見学に伺って、藤木先生を知り、以来、藤木先生にお産の家を設計していただきたいというのが夢になった。高井戸の美しい土地に巡り会い、そこに先生の設計の家が建っているなんて、当時を思い起こせば夢のようである。

具体的な施工にあたっては、建築、設備、電気、家具、造園など、すべての面で、すばらしいもの作り名人の方たちに巡り会うことができた。縁に恵まれ、すべてがとても幸運であった。小さな木造の家なのに、設計期間も入れれば約2年を要し、この間、早くできてほしいと願ったことは限りないけれど、家ができた今、時間をかけたからこそ可能であった結果に感謝している。

スケッチ
図1 お産の家の南面の庭から見た家の概観図スケッチ(拡大)
(藤木隆男氏による)

約100坪の敷地は真四角で、東が道路に面している。道路の向こうは広い栗林で、秋には窓からたわわに実った栗が見える。エル字型の建物は敷地の北西にあって、東南部分に庭をとった。遠くから見ると、栗林の向こうにお産の家の屋根が見える。(図1)
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