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はじめに
私たちのめざすもの
お産の家
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リビング・ルーム
入院ゾーン
手術室を持たない理由
経営について
おわりに
けっきょく、内診台は既製品を導入した。タカラベルモントの淡い黄色で、座った姿勢で上下できるものにした。目隠しカーテンは使わないので、内診台が回転したり、前後したりする必要はない。そういった機能がないと、値段も相対的に安いとはいえ、それにしても単なる電動イスなのに100万円は高すぎるとは思った。
内診室全体は板張りになっていて、柔らかい感じである。目隠しカーテンの変わりに、内診室全体を個室化するように、綿のカーテンを引く。内診台の後ろには、脱いだ衣類とバスタオルを置く小さな木製家具を置いた。支度ができたらバスタオルを膝にかけてイスに腰掛けていただく。診察はきちんと目を見、説明しながら行う。
ところで、色に関しては、私たちのところは強い色はまったく使っていない。産婦人科はピンクというのは、女の人をバカにしているように思う。内診台も含め、家の中のすべてのところで、ピンクなどの強い色は避けた。“お産の家”の床は畳の部分以外、全部板張りである。壁は板張りか、オフホワイトのけい藻土、あるいはオフホワイトの布クロスとした。家具もすべて木製である。床も家具も、木の部分はツルツルの塗装をせず、すべてつやなし無色のオイル仕上げのため、木肌の感じがそのままで、暖かい。
照明は白熱灯だけにして、蛍光灯は使っていない。蛍光灯は電気代も少なく、長持ちして便利だが、蛍光灯の下では、部屋の色が一変し、暖かみがなくなってしまう。ダウン・ライトなどの単純な照明が多いが、調光器をつけて、明るさに変化を出せるようにしている。
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