お産の家　明日香医院－大野明子の著作など

第1回小さなお産の家
第2回お産の姿勢
第3回分娩台はいらない
第4回起きあがって産む
第5回 200人の赤ちゃん
第6回お腹を切らずに産む
第7回帝王切開の理由
第8回安産法
第9回自然分娩へのプロセス
第10回破水と誘発
第11回陣痛誘発
第12回サンタさんの贈りもの
第13回妊婦と旅行
第14回妊婦の御法度？
第15回陣痛促進
第16回お産とお風呂
第17回産めるのかしら
第18回不安の解消法
第19回おっぱいの不思議
第20回助産婦の仕事
第21回産科医の仕事

第16回お産とお風呂－－リラックスし陣痛つく

私たちのところのお産にとって、お風呂はどうしても必要な必需品です。といっても、お風呂の中で赤ちゃんを産み出す、いわゆる水中出産のためだけではありません。

強い陣痛のさなか、お湯は痛みを和らげてくれます。足や腰が冷たくなっているときなど、お風呂は手っ取り早く身体を温めます。また、お湯の中でリラックスする結果、いい陣痛がつき、お産が進むことも多いのです。いわば自然の陣痛促進法です。

そこで、お産が進み始めたら、タイミングをみはからって、お風呂をおすすめします。初産婦さんの場合など、お産の経過が長引くと、2度、3度とお湯につかることもあります。

もちろん、お風呂のお湯の中で生まれた子もいます。水中出産を目的にお産を進める施設も多いようですが、私たちのところでは、それはほとんどその場の成り行きです。お風呂で陣痛をしのいでいるうち、そのままお産が進み、お湯の中で赤ちゃんが生まれてしまうような場合です。

特に経産婦さんの場合、お風呂でリラックスしたとたん、お湯から上がる余裕もないほどあっという間にお産が進むこともしばしばです。ただし、何らかのリスクが予想される場合は、娩出が近づくとお湯からあがっていただくか、あるいはお風呂をおすすめしません。

第15回陣痛促進　 1 / 3

記事検索