明日香医院
大野明子の著作など エッセイ > いのちを産む
いのちを産む
第1回 小さなお産の家
第2回 お産の姿勢
第3回 分娩台はいらない
第4回 起きあがって産む
第5回 200人の赤ちゃん
第6回 お腹を切らずに産む
第7回 帝王切開の理由
第8回 安産法
第9回 自然分娩へのプロセス
第10回 破水と誘発
第11回 陣痛誘発
第12回 サンタさんの贈りもの
第13回 妊婦と旅行
第14回 妊婦の御法度?
第15回 陣痛促進
第16回 お産とお風呂
第17回 産めるのかしら
第18回 不安の解消法
第19回 おっぱいの不思議
第20回 助産婦の仕事
第21回 産科医の仕事
第18回 不安の解消法−−主治医や助産婦に聞く

先週の続きです。

残る不安の解消法について考えてみます。本や雑誌、インターネットなどのメディアに頼る方法は、そのメディアがあなたにぴったりの情報を提供していれば、とてもいい方法です。得られた情報をゆっくり咀嚼し、自分に当てはめ、じっくり考えてみることもできるでしょう。このとき、いくつかの情報を比較参照し、よりあなたに適し、よりほんものの情報を選別する賢さも求められるかもしれません。

けれど、よけいなお節介かもしれませんが、水着の妊婦さんたちがお腹の大きさを競い、病院の部屋や食事の豪華さを紹介するカラーページ満載のマタニティー雑誌を眺めていると、本当にこれは妊婦さんが求めている情報だろうかといぶかる気持ちがわきます。また、マタニティー雑誌のお産のシーンは必ず分娩台であることも残念に思います。

インターネット上の情報交換のページは、匿名で容易に即時的発信が可能なため、明らかに間違っている、あるいは、一般的でない情報もあります。したがって情報が氾濫する時代にあって、取捨選択の能力が求められているように思います。

そんなわけで、なんといっても一番確実な不安の解決法は、やはりあなたの主治医や担当助産婦さんに、直接不安をぶつけることです。メディアからの情報は、そのための下調べくらいに考えておかれた方が無難でしょう。あなたの身体や心、妊娠の経過、おなかの赤ちゃんは、あなた固有のものです。主治医や担当助産婦はそれを一番よく理解していてくださる方のはずです。
第17回 産めるのかしら   1 / 3

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