明日香医院
大野明子の著作など エッセイ > いのちを産む
いのちを産む
第1回 小さなお産の家
第2回 お産の姿勢
第3回 分娩台はいらない
第4回 起きあがって産む
第5回 200人の赤ちゃん
第6回 お腹を切らずに産む
第7回 帝王切開の理由
第8回 安産法
第9回 自然分娩へのプロセス
第10回 破水と誘発
第11回 陣痛誘発
第12回 サンタさんの贈りもの
第13回 妊婦と旅行
第14回 妊婦の御法度?
第15回 陣痛促進
第16回 お産とお風呂
第17回 産めるのかしら
第18回 不安の解消法
第19回 おっぱいの不思議
第20回 助産婦の仕事
第21回 産科医の仕事
1年ほど前、自宅の24時間風呂で水中出産した赤ちゃんが、レジオネラ菌の感染で死亡という痛ましいニュースがありました。長期間お湯を交換しない24時間風呂で、レジオネラ菌が大量に増殖していたのです。数例の死亡例があると聞きます。

この一連のケースは、育児文化研究所なる団体の指導によるものでした。彼らは医療者の介助を受けず、夫婦だけで自宅出産することを勧めており、そのために24時間風呂を仲介販売もしていました。厚生省も事態を重く見て、関係機関に通達を出しました。

育児文化研究所の活動については、かねてより危惧していましたが、そもそも危険な行為の結果、自宅出産や水中出産は危険というイメージができてしまうことが残念です。けれども、こういう形ながら世に知られることで、これ以上の犠牲者を出さないですむことを願います。


仲のいいふたり、ふたりで赤ちゃんを待つ
(写真:宮崎雅子)
3 / 3   第17回 産めるのかしら

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